【報告】仙台防災枠組講座(総合編)に参加しました
こんにちは。国際化事業部 防災担当のOです。
2024年12月21日(土)に、仙台市と東北大が開催した、仙台防災枠組講座(総合編)に参加してきました。ということで、当日の様子をお伝えします。
今回は、今年の防災イベントの総集編を兼ねて、拡大版でお送りします!
このイベントは、今年の防災の取り組みに振り返りながら、「仙台防災枠組」について学ぶものです。当日は、町内会の方、仙台地域防災リーダーの方など、約100人の方々が参加しました。
1.観光レジリエンスについて
当日は、まずは観光レジリエンス研究所の所長から、災害時の旅行客・観光客対応について講義いただきました。「本来、観光は災害などの影響に弱い」「会社の社長など、上の人が積極的に防災を考えないとダメ」とおっしゃっていたのが印象的でした。
外国人の観光客も増えていますし、今後、観光分野の防災はどんどん進んでいきそうですね!
2.仙台防災枠組について
次に、東北大学災害科学国際研究所の今村教授から、仙台防災枠組と、今の状況についてご説明いただきました。
「『せんだいぼうさいわくぐみ』って何だ?」という方は、こちらをご覧ください(せんだいtubeで、伊達武将隊の伊達政宗公と、東北大学災害科学国際研究所の今村教授、泉教授がわかりやすく教えてくださいます)。
今村教授からは、仙台防災枠組が世界の防災の最先端であること、仙台の防災の知恵が、世界中で役に立つことなどを説明いただきました。
3.多文化防災の取り組み(事例発表:仙台外国人防災リーダー)
そして、いよいよSenTIAとせんだい外国人防災リーダーの事例発表です。今回は、外国人防災リーダーのリチャードさんに登壇してもらって、今年参加した4つの防災イベントについてお話いただきました。
まず、8月のやさしい日本語ワークショップ(防災編)についてです。
8月のイベントについてはこちら:(仙台市ウェブサイト)「テーマで学ぶ仙台防災枠組 『多文化防災』について実践的に学ぼう!」開催結果概要
いざ、やさしい日本語で話してみると、意外と難しいですよね。とにかく一度話してみるのが大事だな、と感じます。
2つ目に、10月の仙台駅帰宅困難者対応訓練について話しました。
10月のイベントについてはこちら:(SenTIAブログ)【報告】令和6年度 仙台駅周辺帰宅困難者対応訓練に協力しました
今後、外国人観光客が増えることを考えると、一層大事な訓練になりますね。来年も一層パワーアップして開催されると思うので、協力してくれた皆さま、ぜひまた参加してくださいね。
3つ目、11月の国見地域の防災訓練についてです。
11月の訓練についてはこちら:(SenTIAブログ)【報告】国見地区の防災訓練に参加しました
実は、訓練の前に、外国人防災リーダーと町内会役員の方々で、訓練の練習会も開催しました。そのおかげで当日は、外国人の皆さんが日本人をリードして訓練していましたね。
そして4つ目に、12/20(この講座の前日)に行われた、藤崎防災ワークショップ2について話しました。
12/20のワークショップについてはこちら:(SenTIAブログ)【報告】藤崎デパート&東北大学の防災ワークショップ2に参加しました
会場には、ワークショップを主催された、藤崎デパートの方もいらっしゃっていました。他の参加者の方も、普段利用しているデパートの話で、皆さん興味しんしんという様子でしたね。
ということで、SenTIAからは4つの事例を通して、「外国人と日本人が一緒に防災を進められるといいよね」ということをお伝えしてきました。参加者の方にも、多文化防災について考えていただく、よいきっかけになったと思います。
4.地域防災の取り組み(事例発表:災強のすけっと)
SenTIAの他にもう一団体、現役医学生の防災グループ「災強のすけっと」様から、事例発表をいただきました。
災強のすけっと様についてはこちら:(学生団体 災強のすけっと ウェブサイト)
(学生団体 災強のすけっと Instagram)
この発表がとても面白かった&勉強になりました!特に、「防災アドベンチャー」という取り組みが、「お勉強感のない、楽しい防災イベント」という視点で考えられていて、SenTIAでもやってみたい!と思いました(防災アドベンチャーは、災害時に必要なものを自分で選ぶ→それらと同じ重さの重りを入れた防災リュックを背負って、地域を「防災」の視点で歩いて回る、というイベントです)。
(災強のすけっと ウェブサイト)私たちのプロジェクト
SenTIAも負けていられませんね!
(参考に、東北大学とSenTIAが6月に行った、防災宝探しの記事はこちらです):(SenTIAブログ)【報告】「防災探宝 Disaster Risk Reduction Treasure Hunt」を開催しました
5.総括
最後に、東北大学災害科学国際研究所の栗山所長から、総括をいただきました。
「東日本大震災の経験を持つ、私たちの責務として、絶対に、私たちの防災の知恵を、世界中に広めなければいけない」とお話いただきました。外国人の皆さんも、仙台で身に着けた防災の知識を、ぜひ自分の国や、ほかの地域で教えてあげてくださいね。
報告は以上です。お疲れさまでした!
ちなみに…
会場がAERの21階だったので、景色がとてもきれいでした。
SenTIAでは、外国人住民への防災啓発や、関係機関と連携して災害時の外国人支援体制の整備に取り組んでいます。
「多文化防災」の取り組みについては、下記のページをご覧ください。
(SenTIAウェブサイト)多文化防災 災害に備える
また仙台市は、大規模災害時に「仙台市災害多言語支援センター」を設置します。
センターはSenTIAが運営し、外国人被災者に必要な情報を外国語でお知らせし、外国語での相談に対応します。
「仙台市災害多言語支援センター」については、下記のページをご覧ください。
(SenTIAウェブサイト)仙台市災害多言語支援センター