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熱ねつが出でたら

発熱はつねつとは？

発熱はつねつとは、わきの下したの体温たいおんが37.5℃以上いじょうのことをいいます。熱ねつが上あがるのは、体からだにウィルスや細菌さいきんが入はいってきたとき、体からだがそれと戦たたかっている証拠しょうこです。発熱はつねつ自体じたい悪わるいことではなく、体からだの抵抗ていこう力りょく(免疫めんえき)をつけるにはむしろ大切たいせつなことです。そのため、熱ねつが出でても、それだけですぐに病院びょういんを受診じゅしんする必要ひつようはありません。高熱こうねつそのもので脳のうがおかしくなることはありません。受診じゅしんの目安めやすなど、以下いかを参考さんこうにしてください。

ほとんどの病院びょういんは夜間やかん・休日きゅうじつは診療しんりょうしていません。
次つぎのような軽かるい症状しょうじょうであれば、夜間やかんや休日きゅうじつの場合ばあいであっても、基本きほん的てきに翌日よくじつの日中にっちゅうかかりつけ医いで受診じゅしんしましょう。

少量しょうりょうずつでも、水分すいぶん・食事しょくじがとれている。
夜よるは眠ねむれている。
あやせば笑わらったり、遊あそぼうとする。
それほど機嫌きげんは悪わるくない。
高熱こうねつでぶるぶる震ふるえることはあるが、意識いしきはしっかりしている。

次つぎのような症状しょうじょうになったら、平日へいじつ日び中ちゅうであれば受診じゅしんしましょう。
夜間やかん・休日きゅうじつの場合ばあいは電話でんわで相談そうだんしてください。
夜間やかんでも受診じゅしんが必要ひつような場合ばあいと、翌日よくじつの日中にっちゅうの受診じゅしんでよい場合ばあいがあります。

水分すいぶん・食事しょくじを全まったく受うけつけない。
おしっこが半日はんにちくらい出でない。または色いろがいつもよりも濃こい。
生後せいご3か月げつ未満みまんの赤あかちゃんで、38℃以上いじょうの熱ねつがある。
体温たいおんが41℃を超こえた。
2～3分ぶんのけいれんがあった。
急激きゅうげきな発熱はつねつと異常いじょう行動こうどう(ないものが見みえる、おかしな言動げんどう)がある。
かかりつけ医いを受診じゅしんしているが、何なん日にちも熱ねつが下さがらず、ぐったりしている。

電話でんわ後ご、すぐに受診じゅしんしましょう。

意識いしきがない。
「熱性ねっせいけいれん」の症状しょうじょうに当あてはまるけいれんを起おこした。

一いち日にち一いち回かい（同おなじ位いの時間じかん）体温たいおん測定そくていをして、子こどもの平熱へいねつを知しりましょう。

熱ねつが出でたときの対処たいしょ法ほう

体からだがぶるぶる震ふるえていますか？
汗あせをかいていますか？

ぶるぶるしているときは、これから熱ねつが上あがっていく可能かのう性せいがあります。
このときは、子こどもは寒さむさを感かんじていることが多おおくあるので、タオルケットや毛布もうふをかけて温あたためてあげましょう。
汗あせをかいているときは、熱ねつが上あがりきったことが多おおいです。
体からだに熱ねつがこもらないように、薄うすいタオルケットや毛布もうふをかけてあげましょう。

体からだの冷ひやし方かた

子こどもが嫌いやがらなければ、頭あたま・わきの下した・首くび周まわり・足あしの付つけ根ねなどを冷ひやすことをお勧すすめします。
保冷ほれい剤ざいを使用しようするときは、タオルやガーゼで包つつみ、直接ちょくせつ肌はだに当あたらないようにしましょう。

「薬くすりを飲のんでも熱ねつが下さがりません」という質問しつもんがよくあります。

処方しょほうされた薬くすりを飲のんだからといって、すぐに病気びょうきが良よくなるわけではありません。
続つづけて飲のむことで効果こうかがあらわれ、バイ菌ばいきんと戦たたかってくれます。
そのため、薬くすりを飲のんでも熱ねつが続つづくことも多おおくあります。
血液けつえきの中なかの薬くすりの成分せいぶんがある程度ていど上昇じょうしょうするまで、脱水だっすいに注意ちゅういして過すごす必要ひつようがあります。

座薬ざやく・熱ねつさましの使つかい方かた

水分すいぶん・食事しょくじがとれていたり、機嫌きげんが良よく、眠ねむれるときは無理むりに熱ねつを下さげる必要ひつようはありません。
むしろ、薬くすりを使つかって熱ねつを下さげたのに、その後ご、再度さいど熱ねつが上あがってくるということを繰くり返かえすほうが子こどもの体からだにとっては負担ふたんになります。
座薬ざやく、熱ねつさましを使つかうのは、38.5℃以上いじょうで水分すいぶんや食事しょくじがとれないとき、眠ねむれないときに使つかいましょう。座薬ざやく・熱ねつさまし自体じたいは病気びょうきを治なおすものではありません。

熱性ねっせいけいれんとは？

38℃以上いじょうの熱ねつが急きゅうに出でたときに起おきるけいれんのことです。
5歳さい以下いかの子こどもの3～4%にみられ、そのうち約やく1/3の子こどもが何なん度どか繰くり返かえすといわれています。
未熟みじゅくな脳のう細胞さいぼうが、熱ねつが出でたことで刺激しげきされ、けいれんを起おこします。

どういう状態じょうたいになるの？

多おおくの場合ばあい、両方りょうほうの手足てあしをピーンとかたくつっぱった後のち、両手りょうて・両足りょうあしをガクガクふるわせます。
目めが上うえのほうを向むき、唇くちびるが紫むらさきになることもあります。
意識いしきがなく、名前なまえを呼よんでも反応はんのうはありません。

起おきてしまったらどうすればいいの？

発作ほっさは、多おおくの場合ばあい、2～3分ふん程度ていどでおさまり、長ながく続つづくことは稀まれです。

周まわりにいる方ほうは落おち着ついて、子こどもの衣服いふくをゆるめ、顔かおを横よこに向むけてあげましょう。
周まわりにぶつかりそうな物ものがあるときはよけてあげましょう。
何なん時じ何なん分ふんから何なん分間ふんかんで、どんなけいれんかを観察かんさつしましょう。
けいれんを起おこしたときは刺激しげきしないのが一番いちばんです。
大声おおごえで呼よびかけたり、揺ゆさぶったりすると、脳のうが興奮こうふんしてけいれんが止とまらなくなります。静しずかに寝ねかせてあげましょう。
口くちには何なにも入いれないようにしましょう。指ゆびやかませるものを入いれると、かえって危険きけんです。

こんなときは、電話でんわ後ごすぐに受診じゅしんしましょう。

けいれんが5分ふん以上いじょう続つづくとき
意識いしきを失うしなったまま、短みじかい間隔かんかくで繰くり返かえしけいれんが起おこるとき
全身ぜんしんのけいれんでも、一部分いちぶぶんに強つよくけいれんがあるとき
初はじめてのけいれん発作ほっさが1歳さい未満みまんのとき
意識いしきが戻もどらなかったり、麻痺まひがあるとき

※以前いぜん、熱性ねっせいけいれんを起おこしたことがあって、医師いしから対処たいしょ法ほうを指示しじされているときは、その指示しじに従したがってください。