ブログ国際化事業部からのお知らせ

【報告】「サバ・メシ防災ハンドブック2025」の撮影に参加しました

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こんにちは。国際化事業部 防災担当のOです。
今年も、Date fm エフエム仙台から「サバ・メシ防災ハンドブック2025」が発行されましたね。「災害時に簡単に作れる非常食『サバイバル・メシ』」を中心に、防災知識や工夫を紹介するハンドブックで、東日本大震災があった2011年から、毎年発行されています。
今年のテーマは「サバ・メシ丼」。備蓄品などを使った「どんぶり」レシピの他にも、【●●や●●など(発行後に追記)】盛りだくさんの内容となっています。
サバ・メシハンドブック2025
さて、実はこのハンドブックの中には、外国人が考えたレシピも掲載いただいています。Date fmのラジオコーナー「GLOBAL TALK~地震に自信を」(毎月第2日曜日)でも、外国人から見た防災について紹介いただいていますが、外国の方は、日本人では思いつかない工夫やアイデアを持っていて、いつも驚かされます。
Date fm 「SUNDAY MORNING WAVE」ホームページ(「GLOBAL TALK」のバックナンバーも視聴可能です。モナさん、リチャードさんの出演回もあります!)
今年は、ハンドブックのために、せんだい外国人防災リーダー2名がレシピを考えました。ということで今回のブログでは、その撮影の様子を、少しだけご紹介します!

1.モナさんの「ショレーザルド」

イラン出身のモナさんには、「ショレーザルド」を作っていただきました。「ショレーザルド」は、イラン風ライスプディング、あるいはミルク粥のような料理です。お米を使ったデザートは、日本人としてはびっくりしますが、海外では結構一般的です。
お祝いのときにも作る料理ということで、牛乳をほぼパック1本使うので、とても贅沢な仕上がりになります。ただ、モナさんによれば、非常時は米と砂糖、水の3つがあれば最低限OKということです。あるいは万が一、停電時に牛乳がたくさん残っていたら、悪くなる前に全て使ってしまうのも手かもしれませんね…(↓画像にさわると分量を表示します)
ということで、早速作り始めます。水を沸騰させて、ふつふつしてきたら、米を加えます(米は、あらかじめ2時間以上吸水させておきます)。へらで混ぜながら、中火で10分くらい煮たら、牛乳を3カップくらい加えて、さらに煮込んでいきます。火加減は写真くらいです(強めの中火くらい)。
水分が飛んで、下のビデオくらいになったら、塩少々を加えます。そのあとに、牛乳1カップを入れて、さらに煮ます。
弱火にして、砂糖を水(分量外)で溶かして少しずつ加えます。水分を飛ばした後、味見をして、好みの甘さになるまで繰り返します。上の分量で作ると、とてもとても甘くなるので注意です(今回は、モナさんがやさしい甘さで作ってくれたので、砂糖は全部で1/2カップくらい加えました)。
好みの甘さになったら、バターを加え、お粥くらいのとろみがついたら完成です。お好みで、シナモンとカルダモンパウダーをかけていただきます。
撮影に参加した全員で試食の時間です。一口食べて、みんな「!!」となりました。スパイスをかける前は、ミルクとお米の風味が口の中いっぱいに広がり、とてもやさしく、それでいて贅沢なお味です。シナモンとカルダモンを加えると、スパイスの香りが全体を引き締め、マサラチャイのような風味に変化します。甲乙つけがたいですね。
最後にモナさんからコメントをいただきました。
以上、イランのサバ・メシレシピ、「ショレーザルド」でした。

2.リチャードさんの「ツナライス丼」

続いて、コスタリカ出身のリチャードさんに、「ツナライス丼」を作っていただきました。コスタリカでは、鶏肉を使って作るのが一般的らしいのですが、ある時、家にあったツナ缶を使って作ってみたら美味しかった、ということで生まれたレシピということです。
パックご飯を使って作れるので、とても素早く調理できますね。また、醤油ベースなので、日本人も好きな味付けだと思います。(↓画像にさわると分量を表示します)
作り方です。まず、バターを入れ、強めの中火で野菜を炒めます(今回は、ニンニク少々(分量外)と、パプリカ、ニンジン、玉ねぎ)。全体に油が回ったあたりで、油を切ったツナを入れ、ヘラで細かく崩します。
野菜に火が通って、ツナが十分細かくなったら、パックご飯を入れて、ヘラで混ぜます。全体が十分混ざったら、コンソメを入れ、醤油を回しかけ、さらにを混ぜ合わせます。醤油を入れると焦げやすくなるので注意です。
ちなみに、コスタリカでは、醬油を「台湾ソース」と呼ぶそうです…。
全体に色がついたら、塩と胡椒、グリーンピースを加えて、手早く混ぜて火を止めます。器によそい、カットしたプチトマトと、お好みの豆、ポテトチップスを添えて完成です。豆は、フライパンの余熱で温めると、よりおいしくなります(ごはんに混ぜてしまうと、別の料理になってしまうそうです)。
みんなで試食タイム。醬油ベースなので、炊き込みご飯のような安心する味ですが、パプリカと玉ねぎ、コンソメが入っているのが新しいですね。付け合わせの豆、ポテトチップスと一緒に食べても、食感が変わってとても面白かったです。
リチャードさんからも、コメントをいただきました。
コスタリカのサバ・メシレシピ、「ツナライス丼」でした。

3.おわりに

以上、撮影の様子でした。モナさん、リチャードさん、ご協力いただき、ありがとうございました。
災害時のごはんについては、使える食材が限られるので、ともするとメニューが固定化しがちです。そんな時は、地域に住む外国人のお知恵をお借りすると、思いもよらないアイデアをいただけるかもしれませんよ!
このほかにも、「サバ・メシ防災ハンドブック2025」には、実践的な防災ヒントが盛りだくさんです。皆さん、ぜひチェックしてくださいね!
報告は以上です。お疲れさまでした!

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